生徒のやる気を伸ばすダンスレッスン・ダンス指導とは
初めてダンスを習うということ

ダンスの必修化に伴いダンス指導をすることになった教員の方々、またダンススタジオでインストラクターをしているかた、これから始める方へ。
今回は「初めてダンスを習う子供たち」への指導法やレッスンをしていく中で私が大切だと感じることについて書いていきます。
さて、いざ指導をすることになり最初は手探り状態でしょう。
私も15年前ダンス指導を始めたころは模索しながら、レッスンの構成を組んだり基礎練習やストレッチの内容、振付はどうしようといろいろ考えながらでした。
やってみては改良して、生徒の様子を見ながら続けていると、レッスンで教える内容は慣れと共に仕上がってきます。
先生自身も生徒たちもレッスンをする、受けるとうことに慣れていくのです。
ではダンスレッスン指導を続けていく中で、生徒たち楽しく成長するために何が大切なのか。
それはやはりモチベーションをいかに継続させるかということじゃないでしょうか。
他人がいくら声掛けするよりも自分で感じたことや想いが本人を成長させやる気につながり集中してレッスンを受けるようになるでしょう。
指導者の立場として生徒のやる気を伸ばすコツをお伝えします!
レッスンの最初の時間の「動機づけ」でやる気を確認!
私が最も大事にしているのはレッスンが始まる前や始まった最初の時間にいかに生徒とコミュニケーションをとるか、ということです。
生徒の目的はなんなのか?本人がダンスが好きで来ているのか、または学校の授業でやらないといけない環境なのか、親がダンスが好きで教室に入れられたのか。
それぞれだとしても、それぞれに対して動機づけが出来ます。
まず、ダンスレッスンに通っている子の場合は、来ている理由があるわけですよね。
「ダンスやってみたい!」「ダンス習いたい!」と本人が親に話したのがきっかけという子はその時の気持ちを確認すればいいのです。
「さぁ、今日もレッスンしていくけど、みんなはどんなダンサーになりたい?どういうのが踊れるようになりたい?
今日はどういうことを習いたい?」など何でもいいので投げかけるのです。
すると「~~~なりたい!」とか「先週習った振りがわからなかったから今日はそれを覚えたい」「テレビにE-girlsが出ててかっこよかったからあんな風に踊りたい」とか何かしら出てきます。
大事なのは内容でなく、自分で思ったことを話させる、認識させるということです。
学校の授業でダンスを受けないといけない状況だとしても、ダンスは表現の一つであり自己表現が出来ない若者が多い中ダンスを通して表現を学び恥を捨てることで、
例えば人前で緊張せず堂々と話せたり自分のことを伝えることが出来れば大人になってかなりの武器ですし、就職活動の際にうまくいかせるはずです。
つまりは本人の目標を聞きそれに結び付けていくことで、自発的にダンス頑張ろう!楽しい!と思わせることができ、やる気につながるということです。
私の知人の塾の講師は授業の4分の1の時間を動機づけに使うそうです。その方が生徒たちの集中力が確実に上がるからと仰っていました。
ぜひ試してみてください。
好きなことをさせる時間をつくる

指導者側も慣れてくるとレッスンの流れがワンパターン化するでしょう。
ストレッチ→アイソレーション→リズム→ステップなどの基礎→ルーティーン(振付)といったところでしょうか。
ジャンルにもよるでしょうけど。
マンネリせずぼーっとさせないためにも、レッスンが始まってストレッチ、アイソレなど終わったあたりで「今日何したい?」「何習いたい?」と聞いてみるといいですよ。
「逆立ちしたい!」とか「ターンがうまく回れないから練習したい」「あの曲が楽しいから踊りたい」などそれぞれ出てくるでしょう。そしてそれを自由にやらせてあげる時間を取り入れてみましょう。~習いたいという子には教えてあげればいいですし、~したいと自分でできることは自分でさせててOK。
自分が選んで取り組むということが大切です。
自分で言ったからには一生懸命やるでしょうし、得意なことばっかりやる子も「楽しい!!」という気持ちをそこで感じることが出来るので。
レッスン=きつい・大変、ではなくレッスン=楽しい、出来ることが増える、といった認識にしていくのです。
2.3分でもいいので好きなことをさせる時間を作って自由に動かし、楽しい雰囲気づくりをしてみましょう。
1レッスンに3褒め

指導すること、振付を進めないといけないときなんか特に「褒める」ことを忘れがちです。
でも、大人も子供も褒められることは嬉しいんです。褒められるためにやってるようなもんですから。
ぜひ、1回のダンスレッスンや授業で3回くらいは褒めてください!
名指しじゃなくていいんです、アバウトでも。数回踊った後「最初よりよくなったね!」「バッチリ揃ってきたよ!」とか「あ、今のいいね!」と思った時に思ったことを口にするだけでも生徒にとっては嬉しいもんです。
時間がないときなど特に口にするということを忘れるでしょうが、生徒は待っています(笑)
褒められてモチベーションは上がるしまた褒められたいので頑張ります。
たまに名指しで言ってあげることも効果的です。
言われた本人は嬉しいですし、周りの子たちも自分もがんばろう!となることが多いです。
過度に一人を褒めすぎないないことが大事ですが。バランスよく。褒めの言葉はいいスパイスになるでしょう。
本人の「やる気」というのは偉大な力を発揮します。
指導者はそれをうまく導いてあげることが大切。
それはダンスの難しいステップを教えることよりもっと重要なことだと感じます。生徒たちがずっとダンスのみをやっていく人になるかはわかりません。
それよりもダンスを通して努力する力だったり、やれば出来るという達成感、自分への自信、など学ぶことでこれから生きていく糧になることと思います。
そんな影響を与える指導者がたくさん増えていくといいですね。
2015年3月30日
(END) Thanks for reading!